Good Design

なつはぜようかん

飯舘村 ニコニコ菅野農園

なつはぜようかん

飯舘村 ニコニコ菅野農園

なつはぜの爽やかな酸味と、さっぱりとした甘さが特徴の羊羹です。緑茶やコーヒーにはもちろん、お酒に合わせても美味しく召し上がれます。なつはぜは日本の里山に自生し、秋には黒い果実が熟すことから「里山の黒真珠」と呼ばれています。栄養価が高いなつはぜの、大事なポリフェノールを減らさないためあえて裏ごしはしていません。そのままの自然の味をお楽しみください。

内容量:55g
販売価格(税込):648円
ご購入はこちら

ニコニコ菅野農園さんのご紹介

ナツハゼ研究を定年退職後の楽しみに

「私、自分が会社を立ち上げてナツハゼを商品化するなんて全然考えてなかったんです」。菅野クニさんとナツハゼとの巡りあわせは人との縁から広がっていくことになります。
元々、ナツハゼは飯舘村の野山に自生している地元の人にとっては身近な果実。ジャムなどに加工することで爽やかな酸味が楽しめるのが特徴です。菅野さんがこのナツハゼに興味を持ったのは友人から聞いた「ナツハゼのジャムはかびない」という一言。
「その時はかびないなんてかえって体に悪いんじゃないの!?って半信半疑でしたが、その後、ナツハゼに含まれているポリフェノールがインフルエンザに抵抗性があるという新聞記事を見かけたんです」。
菅野さんの夫が農業高校の教師をしていたこともあり、定年退職後の楽しみにナツハゼを研究しながら、趣味の範囲でジャムづくりを考えていたといいます。

ニコニコ菅野農園の菅野クニさん。

 

ナツハゼは、全国の山地・丘陵地に生育する稀少な和製ベリーです。果実は10〜11月にかけて熟し美しい黒褐色になります。

避難先の福島でナツハゼと再会

夫の定年退職に合わせて約150本のナツハゼを移植し、ナツハゼ研究にとりかかろうとしていたタイミングで起きた震災。計画は中止になり、菅野さんは避難生活を送ることになります。その避難先で再びナツハゼに出会うことになった菅野さん。
「避難先の福島市で団地のように実をならせているナツハゼ畑を偶然見かけたの。農家さんが個人で育てていたもので、譲ってもらったナツハゼでジャムをつくったら周りに商品化を勧められてね。それがきっかけで被災者支援プロジェクトの企業コンペに応募したら事業採択されることになったんです」。
こうして誕生したニコニコ菅野農園。ジャムに始まり、アイスやパウダー、ナツハゼのお茶などこれまでに様々な商品を手掛けてきました。

ナツハゼ本来の酸味にこだわる

そんな菅野さんのナツハゼ商品のこだわりは、ナツハゼが持つ酸味を活かすこと。
「ポリフェノールが多いナツハゼは、渋みが強くて生食するにはあまり向いていないんです。それに糖度こそ低くないものの、酸味が強いせいか甘さを感じにくい。でも、その酸味こそナツハゼの魅力!」と菅野さん。
郡山市にある老舗の和菓子店に依頼して開発を進めた「なつはぜようかん」にも、1個の約1/3を占めるくらいナツハゼがたっぷり使用されていて、他の羊羹にはない爽やかな酸味を楽しむことができます。

ニコニコ菅野農園のナツハゼアイスは、ナツハゼ特有の酸味と濃厚味わいがクセになります。

ナツハゼが紡いだ人の縁

「最初は趣味で考えていたナツハゼ研究だったのに、すっかり忙しくなってしまって。自分たちができる範囲でやっていければ」。
今後について笑いながらそう話す菅野さんですが、避難先でのナツハゼ農家との出会いも、商品化に協力してくれた菓子店との出会いも、福の小みやげとして全国に知ってもらう機会が生まれたのも、ナツハゼが紡いだ人の縁がきっかけ。実は、ナツハゼは山に自生するだけではあまり実がならず、人の手によって畑で育てることで初めてたくさんの実をならすそうです。
畑に植えたナツハゼがたくさん実をならすように、福の小みやげを通じてナツハゼを知った方が飯館村に興味を持ってもらい、その縁がじわじわと広がることを菅野さんも願っています。

お話しを聞きながら、何事にも立ち向かうクニさんのパワーを肌で感じ、改めて人との巡り合わせについて考えました。

合同会社ニコニコ菅野農園

震災後も、ナツハゼを飯館村の特産品にするという夢を諦めず、「飯舘村に来てくれる人を増やしたい!」という気持ちでナツハゼの栽培や加工、野菜の改良などを手掛けています。健康に良いナツハゼの特性を生かした商品づくりに、熱心に日々取り組んでいます。

〒960-1801 福島県相馬郡飯舘村草野字七郎内95
http://www.nico2farm.jp/

オンラインショップ